全ト協・女性部会(原玲子部会長)は10月13日、令和5年全日本トラック協会女性部会「全国研修会」を、明治記念館(東京都港区)で開催、会員114人ほか総勢約170人が参加した。スローガンは「輝け! 女性のパワー 物流の未来へ」

開会にあたり原部会長は「コロナ禍を経て、今年4年振りで集合形式にて、3回目の全国研修会を開催でき感無量」と述べ、第2部の各ブロック・各ト協での女性部会の活動報告について「各地での女性部会の活動と共有することで、さらに部会活動を活性化させると共に、2024年問題に対する成功事例をうかがって、それぞれが2024年問題を乗り越えていくんだという強い決意を女性部会一同が新たにする研修会にしたい」とあいさつ。

また青年部会と女性部会を担当する楠木寿嗣副会長(香川ト協会長)は「働きたい人間が働けないのは困る、何とかしてくれという声も現場からでている。皆さんの声はきちんと伝えるので、協力をお願したい」と述べた。

さらに物流政策委員会の委員長を務める馬渡雅敏副会長(佐賀ト協会長)も登壇し、「2024年問題で物流業界が厳しいことに注目してもらえるのは有り難いこと」と述べ、「今まで油、人件費、トラック車両費の3つが同時に上がったことはなく、この中で利益を出すことは難しい。が、この注目がどれだけ続くかはわからない」と話し、「2024年問題を乗り切るために、荷主さんとかに対し、いま、皆で声を上げていくことが大事。生き残る最後のチャンスと思って、いま声を上げていただきたい」と語った。

研修は、第一部では2024年問題への取り組み事例を、福貨通運の藤井ふぢ美常務(福井ト協・女性部会部会長)が「モーダルシフト(鉄道・船舶)による労働時間改善の紹介」と題して発表。また持続可能なトラック運送業界の実現を目指すとして、鹿央運輸の竹下由美社長(熊本ト協・女性部会肥後六花会部会長)が「2024年問題に対応した『選ばれる企業』となるための第一歩~社員と取り組むSDGs~」を講演した。

第二部では全国の各ブロック・各ト協の活動状況の報告を行い、盛況裡に終了した。引き続き行われた交流会では全ト協の若林陽介理事長も参加し、活発に情報交換をし、親睦深めていた。

このほか10月12日には、国交省から「貨物自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」の一部改正等を通達。

今般、新たに定められた特定自動運行保安員にかかる行政処分等の基準について、改正され、また、依然として多発している大型車の車輪脱落事故への事故防止対策として、今回の改正では、大型車のホイールボルト折損等による車輪脱落事故を惹起した運送事業者に対しても行政処分等を行うべき違反行為として盛り込まれた。

さらに10月11日には、国交省から、事業用自動車事故調査委員会が公表した「事業用自動車事故調査報告書」も発表、全ト協はホームページに掲載し、同種の事故を未然に防止する為、この報告を活用し積極的に輸送の安全に万全を期してほしいとしている。

◎関連リンク→ 公益社団法人全日本トラック協会