住友電工システムソリューション(東京都文京区)はこのほど、配送計画システム「配送デス」と車両運行管理システム「Eagle Sight(イーグルサイト)」の連携を開始した。「配送デス」で組み立てられた配車データをクラウド上の「イーグルサイト」にアップロードすることで、交通情報を踏まえた到着予想や予実管理が可能になるという。

 

「配送デス」について、「車両や荷物、配送先など、それぞれの制約を加味した上で、最適な配送計画が立案できる」と切り出すのは営業企画課で主査を務める箕浦幸治氏。「発売以来20年近く、多くの物流関係者の皆さんにご活用いただいている」と自信を示す。

 

同氏は、「独自ノウハウで統計処理されたVICS交通情報を利用し、従来の配送計画システムでは困難だった日付種別、時間帯種別の渋滞状況を考慮した最適コースや所要時間の算出を実現した」とも。「ハードウェアカーナビを開発していたこともある当社は、ルート検索が得意。そのノウハウや知見を活かし、精度の高い情報を提供できる」。

一方、「イーグルサイト」は、シガーに接続する車載器かスマホアプリを利用してGPSの位置情報を取得。事業推進部でシニアエキスパートを務める福岡肇氏は、「3秒に1度の間隔で位置情報を取得するのが基本だが、ユーザーが任意で設定いただける」と説明。「荷主さんからの問い合わせに迅速に答えられるよう、特にラストワンマイルの配送では細かな位置情報の取得を推奨している」という。

 

同システムでは、進捗状況をタイムラインで表示。「リアルタイムの交通情報を活用した上で、予実管理が行える」とし、「現状で何分遅れなのかも一目で確認できる」という。

 

両システムとも、標準パッケージの他に、技術サポートを含めたサブスクリプションサービスも用意。同氏は、「お試しで導入したいという声を多くいただき、ラインアップに加えた」と話す。

 

「将来的には、ドライブレコーダーや荷室の温度計、アルコールチェッカーなど、様々な機器との連携も視野に入れ、開発を進めている」と明かす福岡氏。箕浦氏は、「2024年問題なども迫る中、ドライバーさんが安心して乗務できるよう、ナビや交通情報を駆使して支援を行なっていきたい」と語った。

 

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