颯多物流㈱(資本金100万円、埼玉県川口市鳩ヶ谷緑町12、代表佐々木幸司氏)は3月22日、事業を停止し、事後処理を川野智弘弁護士ほか1人に一任、自己破産申請の準備に入っていたことが判明した。

 同社は、2013年(平成25年)7月設立の貨物軽自動車運送業者。ECサイトに出品される雑誌や食品、薬類などの配送物を、物流センターから個人宅、事業所まで配送するサービスを手がけていた。県内大手物流業者から仕事を請け負い、契約ドライバーを使って配送を行うスタイルで営業を展開。茨城、栃木、群馬の北関東地区に営業所を開設し、同エリア内および埼玉県や東京都内を主体とした配送で徐々に業容を拡大、2018年6月期は年収入高約6億円を計上していた。

 しかし、受注単価の厳しさから収益面では苦戦が続き、支払遅延や公租公課の滞納が聞かれるなど、資金繰りの悪化から対外信用が著しく低下。こうしたなか、近時は主力得意先との取引が急速に減少し、事業の継続が困難となった。

 負債は推定3億円で、さらに膨らむ見込み。

(東京商工リサーチ・帝国データバンク調べ)