ハコベル(東京都中央区)はこのほど、山九(中村公大社長、同)、福山通運(小丸 成洋社長、広島県福山市)、日本ロジテム(中西弘毅社長、東京都港区)を引受先とする第三者割当増資を実施し、3社が新たな株主として経営に参画すると発表した。「プラットフォームの質・量の強化を図り、顧客へのソリューション拡大と運送会社・ドライバーへのサービス強化を加速させる」と語るハコベルの狭間健志社長に話を聞いた。

 

同社が運営する物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」は、当初から提供している軽貨物の案件に加え、一般貨物も充実させている。同社長は、「今では軽貨物が4割、一般が6割と拡大している」と胸を張る。

 

パートナーの運送事業者からは、「電話なしでネットだけで荷物が取れるところが非常に便利。時間の短縮にもなる」「空いた時間にインターネットで案件が取れる点が魅力的。売上が上がった」と好評だという。

 

3社の資本参画の狙いについて、「当社はオープンな『BtoBのプラットフォーム化』を目指しており、領域を拡大していくため、3PL企業にも参加いただいた。協力会社さんの新規開拓をより戦略的に行えると評価いただいている」と説明する。

 

軽貨物事業者も含めた運送会社の登録数は1万5000、登録台数は5万台を数えるというが、「それでもまだ全体の6%程度。これから10%、20%、30%と増やせるよう、案件のさらなる充実を図りたい」と意気込む。

 

ハコベル登録者は特典として、車両リースや保険、ドライバー採用など様々な企業と提携している「ハコベルサポーターズプログラム」の利用が可能。狭間社長は、「大手のような購買力や福利厚生の充実が、複数社まとまることで実現できる」と説明。「業界で働く人々がより安心して活躍できる環境を実現するために、物流会社だけでなく様々な業界・企業を巻き込み、垣根を越えたプログラムを提供していきたい」とし、「求荷求車の案件も多種多様で増えている。ぜひ登録いただければ」と呼びかけている。

 

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