今井運送 RD燃料で試験運行、CO2削減の高みへ
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Image: weekly-net.co.jp
今井運送(今井麻衣子社長、広島県廿日市市)は、CO2のさらなる削減を目指して、リニューアブルディーゼル(RD)燃料を使ったテスト運行を今春から継続し行っている。
燃焼してもCO2を実質排出しないRD燃料は、廃食油や非可食油などが原料で水素化精製のプロセスを経て作られる再生可能燃料。従来のバイオマス燃料と違い、全量を軽油に置き換えて使用できるという。
また、RDに含まれる排出ガス微粒子(PM)は微量でDPFの交換頻度や費用を抑えられるほか、PM除去に必要なアイドリング時間も短く、排気による環境への負荷軽減が期待できる。
同燃料はフィンランドのNESTE社が製造。日本の独占販売権を持ち、ファミリーマートの配送で使う3㌧トラックでも同燃料を使用している伊藤忠商事から購入している。
今井廣志常務は「燃料費の高騰がきっかけだが、SDGsの観点からも導入を決めた」と話す。5月から地場を走る2㌧車で試験運行しているが「走行性能は軽油とまったく同じ」という。
試験は当初、3か月の予定だったが、長期的なデータを出すために現在も継続中。同社の主力である大型車やトレーラについても、来春を目途に試験運行を始めたいとしている。ディーラーや荷主も理解も示しており、一部は運賃に反映されたという。
RDの燃料価格は、国内ではまだ普及していないこともあり、現状は軽油より高い。しかし、今井常務は「CO2削減を運送サービスの一つとして考えれば、同燃料が果たす役割は大きい。海外では着実に普及しており、今後の日本での需要を考えた時に安定的に入手できるようユーザーの仲間を増やしたい」とも考えている。
◎関連リンク→ 今井運送株式会社
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