新聞輸送を担う運送会社の若手経営者で構成される新聞輸送業者ネットワーク(SYN)の意見交換会が4月22日、東京都内で開催された。関東や関西、九州などから新聞輸送をメインとする運送会社の若手経営者が参加。新聞輸送の未来について意見を交換した。開催にあたり、古澤吉優社長(古沢運送、福岡県糟屋郡志免町)が資料を示しながら、新聞輸送や運送業界を取り巻く状況などを説明。「若手世代でネットワークをつくることが生き残る方法のひとつとして考えられる」と指摘した。情報の交換や緊急時のBCP対策など、「皆でアイデアを出し合い、経営体力をつけることができれば」と述べた。

その後、空車の利用など既存の経営資源の有効な活用方法、新たなビジネスアイデアなど、参加メンバーによる意見交換が行われた。

出島康佑社長(安立運輸、東京都荒川区)は、「新聞輸送で培ったわれわれの輸送力を集めて生かすことができれば、大きな力となり、日本の役に立つことができるのではないか」と発言。空車時間や車両の規格、装備などが共通している輸送業者同士が手を取り合うことで、「一社では対応できない案件も交渉力を持って提案ができる」と強調した。輸送会社は稼働率を上げることができ、荷主にもメリットを提示できるとした。

同社長は「トラックドライバーの人口がどんどん減っている現状がある。早い段階で輸送力を確保できる企業が今後強くなっていくと考えられる」と指摘した。同会では、将来について語り合える全国の新聞輸送企業の参加を呼びかけていく方針だ。