食品、医薬品、日用品業界などで物流伝票のデジタル化を推進するTSUNAGUTE(ツナグテ、春木田悠人社長、東京都千代田区)は北海道ロジサービス(岩藤正和、北海道江別市)とともに2022年度のロジスティクス大賞を受賞している。

同社はコープさっぽろで納品している加工食品、飲料、菓子などのメーカー約400社、卸8社に加え輸送業者約20社を対象に、各社の物流情報をクラウド型共通システムを利用して納品伝票を統一および電子化させることで、製・配・販・輸送関係者それぞれの情報を連携ならびに可視化させることに成功している。

こうした取り組みは他業界でも注目されており、ツナグテにはアパレルやホテルリネンなど関連企業から問い合わせが来ているという。春木田社長は「物流に絞ったペーパーレスはまだまだ不足しており、当社が求められる所がありそうだ」とし、「物流を含め電子化に興味を持ちつつも、進まないでいたというのが実情だったのでは。今回の取り組みも業界に一石を投じることができた意義は大きいと感じている。メーカーなどでも、現場は3PLをはじめ物流企業に実務委託しているケースが多く、実情が共有されにくい環境があった」としている。

なお、社長に同事業を達成できたポイントを質問すると「一社一社、直接ご説明し、お願いできた点が大きい。取り組みに関連した時間もご説明する時間が多くを占めている。これまで支えてくださったコープさっぽろ、北海道ロジの皆様の存在も大きい」としている。

 

社の取り組みは参加している物流企業からも「伝票が電子化されることで配送に支障が出ないか心配していたが、全く問題なかった。今後もデジタル化は進めていきたい」「参加された各社協力の賜物だと考えている。当社の物流DX・物流標準化の取り組みがサプライチェーン全体の最適化に貢献できれば大変嬉しく思う」とコメントが出ているという。

◎関連リンク→ 株式会社TSUNAGUTE