ヘルスケアネットワーク(OCHIS)では、「コンビニメニューの賢い選び方」ポスターをリリースし、運送事業者からの問い合わせが相次いでいる。「健康管理で事故防止」ポスターシリーズは今回で15枚目となるが、過去にリリースされた残酒に関するポスターなどは今も根強い人気を誇っており、シリーズ累計発売枚数は約7万4000枚となっている。

 

OCHISでは2017年・2018年開催のOCHISセミナーで管理栄養士が監修した「ドライバーのための意識改革弁当」を出席者に食べてもらう機会を設けたり、OCHIS制作の全ト協「健康起因事故防止マニュアル」でもドライバーの食事について取り上げたりなど、普段の食事の選び方について事業者に啓発してきたが今回、多くの事業者の要望を受けコンビニでの食事の選び方がポスターになった。

近年、コンビニの駐車場が広くなり大型車も停めやすくなったことで、トラックドライバーが利用する機会も増えているが、「茶色いコンビニ飯」を選びがちなドライバーは多い。OCHISの作本貞子副理事長は「サービスエリアなどの食堂は20時前後に営業を終えることが多い中で、コンビニは24時間営業ということもあり、ドライバーの強い味方ではあるが、メニューの選び方には注意していただきたい。最近のコンビニメニューは、カロリーや塩分、資質などの表示もあるので、まずはメニューを選ぶ際に表示を見る癖をつけて欲しい」と話す。

 

食事の調整については、「もしカロリーのあるものを食べすぎたと自覚がある場合は、翌日を控え目にするなど、3日や1週間のサイクルで調節することを心掛けていただければ。例えば、30から49歳男性が1日に必要なカロリーは2700kcalとされているので、1つの目安にしていただきたい」

 

ポスターは掲示するだけでなくポスターの周辺に、個人がポスターを見た日付とサインを記入できるようにすることで、社員教育の履歴として活用することが重要だ。このポスターを基に、安全会議のテーマとして食事の選び方を取り上げるのも良いだろう。

 

OCHISが運営している「運輸ヘルスケアナビシステム」の分析では、BMI25以上の肥満とされるトラックドライバーが約4割にものぼっていることが明らかになっている。「身体を動かしているからと、若い時のままの食事量を続けている方も多い。食べる順番に気を付ける、早食いではなく15分程度かけて食べるなど基本に気を付けながら、ご自身の健康を保っていただけたら」と締めくくった。

 

◎関連リンク→ NPO法人ヘルスケアネットワーク(OCHIS)