サンオータス(横浜市港北区)は、フューエルラインとインジェクターを非分解で洗浄し、バルブ・ピストン・燃焼室に付着したカーボンを除去する整備機器「ディーゼルプロ」の販売を手掛けている。同社営業課のアディカリ・プラカス課長は、「この2年間で約200社に納入した。コロナ禍でも問い合わせは多数いただいている」と語る。

 

同機器について、「燃料配管やコモンレールの汚れ、インジェクターの詰まりが改善するのはもちろん、DPF・DPDのチェックランプが点く頻度も減らせる。長距離の車両は1年に1度、ストップ&ゴーの多い地場車両は半年に1度の利用を推奨している」と説明する。

 

「不具合があった際にディーラーに持ち込めば、原因特定だけで1―2日かかることもある。最近はディーラー側の人手不足も相まって、見積もりから修理まで1週間を要することもあると聞く」と指摘。「約200台規模の埼玉県の運送事業者さんも、『ディーラーに持ち込む頻度が3分の1に減った。故障を未然に防げている』と効果を実感されており、追加で2拠点に導入いただいた」と目を細める。

 

また、「導入して1年になるという千葉県の同規模の運送事業者さんでは、これまで車検費用込みで年間6000万円もの整備費用を掛けられていたが、導入後は20%、約1200万円も削減できたと聞いている」と自信をのぞかせる。

 

さらに、「洗浄によって、本来の燃費パフォーマンスを発揮できるようになる。エネルギーロスを抑えられるため、『ベタ踏みしなくても良くなった』『長距離運行での途中給油が不要になった』といった声もいただく」とも。「保有台数が15台前後の多くの運送事業者さんからも、『車両稼働率がほぼ100%維持できるようになった』と非常に喜ばれている」。

 

同機器を導入しているロジフォワード(神奈川県大和市)の新村千成社長は、「以前はDPFの詰まりで30万から60万円という高額な修理費用が発生していた。車両台数を考えると頭の痛い問題だった」とし、「現在は定期的な触媒の清掃メンテンナンスと『ディーゼルプロ』を併用している。その結果、ここ数年は詰まりによる修理は皆無となり、確実に効果として表れている」と話す。

 

また、トラックの整備事業や架装事業を手掛けるエフテック(千葉県四街道市)の森道徳取締役本部長は、「当社はDPF整備にも力を入れており、インジェクター点検は必須。『ディーゼルプロ』は軽度な目詰まりであれば復活する」と説明。「リビルト品への交換もケースバイケースで提案しているが、交換するだけではなく、洗浄して使えれば安価で済み、顧客にも喜ばれるため活用している」という。

 

「購入前にデモ実施による効果確認を提案している」と話すアディカリ課長。「当社スタッフが実機を持って、日本各地を訪問している。ユーザーから『困っている』という声を聞き、『助かった』『ありがとう』と言っていただけるので嬉しい。ぜひ一度、お問い合わせを」と語る。

 

◎関連リンク→ 株式会社サンオータス カーエンジニアリング部