㈱仙波運輸(愛媛県東温市南方625、登記上=同松山市南久米町72―4、設立1990年=平成2年12月6日、資本金2500万円、仙波謹也社長)は1月31日、事業を停止し、事後を越智顕洋弁護士に一任、破産申請の準備に入った。負債総額は金融債務を主体に約9000万円。

 地元建設業者を得意先として砕石・土砂のほか、各種資材の運搬を展開していた。ピークの1997年3月期には売上高約3億8700万円を計上。2002年には松山市津吉町に不動産を購入し本社機能を移転、車両・約30台をそろえ、事業を一気に拡大した。しかし、その後の景気減速から売上高は低迷。設備投資に伴う金利負担も重なり赤字決算が続き、2017年5月、松山市津吉町の不動産を売却し金融債務を圧縮させ、東温市南方に本社機能を移転させていた。近年は車両を減少させ事業を逐次縮小、2021年3月期の売上高は約1億1000万円にまで落ち込み、過去の赤字決算もあって、累積欠損は約5500万円まで膨らみ債務超過を強いられていた。この状況下、高騰する燃料価格もあって、ついに支えきれず、今回の措置を採った。

(東京商工リサーチ・帝国データバンク調べ)