磐城通運(福島県いわき市)は、グリーン経営やGマークに加え、「働きやすい職場認証」一つ星を取得するなど、環境、安全、労働環境の改善へ積極的に取り組んでいる。2022年度「エコドライブ活動コンクール」では、国交大臣賞を受賞。鈴木孝雄社長(写真中央)は、「これがゴールではなく、基本的なことをコツコツ地道に続けていく」と語る。

 

事業部門の最高賞である同賞の受賞は、東北の事業所で初の快挙。同社長は、「平成17年からグリーン経営認証に関する取り組みを始め、努力し続けてきた。最高賞がやっと『勿来の関』を超えた」と、昨年、夏の甲子園で東北初の優勝旗をもたらした出来事に絡めて目を細める。

 

「当初は社員からの反発もあった」と振り返るのは北郷秀一常務(同右)。「平成16年を基準に20%の燃費アップを目標に掲げたところ、現場からは『できるわけがない!』と悲鳴が上がったが、昨年には17%を達成できた」と明かす。「燃費に関する資料を作成することは、時間や労力を要することではあるが、運転や稼働状況を振り返るきっかけにもなる。時間をかけて丁寧に説明することで、社員の納得も得られた」と語る。

 

 

同社では、約300台のトラックほぼ全車がアナタコを搭載しており、チャート紙や燃費の状態を車両ごとに各事業所に掲示している。同常務は、「他のドライバーの燃費を知ることで、ドライバー自身のレベルアップにつながる」と指摘。同社長は、「社外の人からは、アナタコでここまで管理していることに驚かれることもしばしば。先が見えない社会情勢の中、今ある設備を大切にしていきたい」と話す。

 

環境問題対策委員会を月に1度、運輸安全マネジメント委員会を隔月に1度の頻度で開催。阿部清勝総務部長(同左)は、「各事業所長を集め情報を共有している。時間的にも体力的にも負担はあるが、定期的にこのような活動を行うことが企業としての責任」と語る。

 

昨年7月に就任した鈴木社長。「まだまだ先進的だったこの取り組みを、反発にあいながらも始めた当時の経営陣の決断力と先見の明を見習いたい」と決意を新たにする。燃費向上の秘訣を聞くと、「何も特別なことはしていない。誰もができることだと考えている」とはにかんだ。

 

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