シャープはこのほど、物流倉庫を多階層構造にすることで収納力を拡大し、自動搬送ロボットによるピッキング作業の省力化を実現する「多階層ロボットストレージシステム」の受注を開始したと発表。

同システムは、物流倉庫の商品保管スペースを2階層以上の多階層構造にすることで、これまでデッドスペースになっていた空間を有効活用できるもの。同社は、「収納力を1.5倍以上に拡大でき、季節や需給状況の変化にともなう在庫量の増減に柔軟に対応できる」としている。

自動搬送ロボットがピッキング作業者のもとに商品棚やパレットを運ぶGTP(Goods to Person)方式を採用。同社独自の集中制御システム「AOS(AGV Operating System)」が、最大500台までの自動搬送ロボットを最適に配車する。
2階層以上にある商品棚も、リフターで1階の作業者のもとに搬送するため、作業者は、すぐそばまできた商品棚からプロジェクターが映し出す個数を確認しながら、ピッキング可能。同社は、「都度、作業者が商品棚まで足を運ぶ必要がなく、作業スピードや生産性の大幅アップが実現するうえ、人為的ミスも抑制できる」としている。

倉庫の規模に応じた3タイプ(100平方m/250平方m/500平方m向け)の基本パッケージを用意。「当パッケージをベースに、個々のニーズに応じて、商品棚の高さやサイズ、搭載重量などを柔軟にカスタマイズできる」としている。

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