エウレカ(福井県福井市)は、産業車両用の反射材検出センサー「IRIS(アイリス)860」の提供を今月から開始している。物流分野では、倉庫内でのフォーク作業時の接触事故防止での活用を提案していくという。検知距離は最大8m、水平角度60°、垂直角度45°の範囲内をカバーしており、アラート音でオペレーターに知らせる。検知距離は任意で設定できる。

 

「基準をクリアしている反射材を使用していれば、専用品である必要がないため導入しやすい」と切り出すのは、マーケティンググループの三辻沙弥香氏。「反射材のサイズは、幅5cm以上というのが一つの目安」と説明する。

 

同氏は、「定期メンテナンスが不要で、取り付け車種も選ばない。通信式の送受信型の警報装置と比較すると安価」とアピール。キーオン電源でバッテリーから電源を取る仕組みで、12V、24Vに対応しており、「48Vのフォークの場合、変圧器で対応できる」。

セールスマネージャーを務める持田渉氏は、「当社が従来から提供してきた障害物検知警報システム『ウェルガード』は、モノや人を区別せず検知する。一方、『IRIS860』は反射材を検知するため、近年、物流現場にも広まってきた反射材付きのユニフォームやヘルメットに反応する」と説明。「倉庫内は荷物や棚が多いため、従来のセンサーだと警報が鳴りっぱなしになることもあるが、そういった現場でこの製品はお薦めできる。どちらの製品にもメリットや特長があり、ユーザーのニーズにあった製品を提案したい」。

 

同社では、ユニフォームの販売を手掛けるユニフォームネクスト(同)と反射材メーカーの丸仁(同)と協業し、反射材付きのユニフォームもデザイン。「前面だけでなく、腕にも反射材を大きく配置しており、横向きの作業者も検知しやすい」。

 

両氏は、「物流や建設の現場だけでなく、反射材が付いた衣服を着用している子どもやお年寄りなど、社会全体の安全面にも寄与したい」と語った。

 

◎関連リンク→ エウレカ株式会社