アイリスオーヤマは1月30日、静岡県裾野市の新富士裾野工業団地内に土地・建物を取得し、飲料水の生産・物流拠点となる「富士裾野工場」を新設すると発表。同市と立地協定および防災協定を締結し、稼働開始時期は2023年6月を予定している。

同工場では、天然水と強炭酸水の生産設備を導入し、順次生産を開始。同社は、「これにより、既存工場の生産分も合わせて、前年比約2.5倍の供給体制を実現し、飲料水事業の一層の拡大を目指す」としている。

また、敷地内には平置きの物流倉庫を新設することで、物流・保管能力を強化し、災害時でも飲料水などの物資を迅速かつ円滑に提供できる体制を構築。同社は、「工場の取得と稼働にともない、静岡県内で約300人を優先採用するとともに、移住して勤務する従業員に対しては、引っ越し費用の補助などの支援を行う」としている。

同市の村田悠市長は、「新工場稼働による経済波及効果額は、市の試算では200億円を超えると算出しており、地域経済の振興が図れるものと大いに期待を寄せております。今後末永く、立地いただけますよう、まずは立地協定、そして災害支援協定を締結しまして連携を図ってまいりたいと思います」とコメント。

同工場は、敷地面積6万759平方mで、総投資額300億円。生産商品は、「富士山の天然水(500ml)」「富士山の強炭酸水(同)」の2種類で、1hあたりの生産能力は前者が1500ケース、後者が1300ケース。同社は、「ペットボトル内製化や全行程自動化による省人化、既存工場の生産ラインの約2倍の生産能力が特長」としている。

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