日貨協連(吉野雅山会長)は10月25日、WebKIT2に新たな機能を加えた「WebKIT2プラス」を供用開始するにともない、記者発表会を開いた。今回、新たに付加される機能は、「標準的運賃の自動表示機能」「傭車追跡システム機能」、そして、「テレビ会議システムの標準装備」の3つだ。

発表会に出席した日貨協連副会長でもあるKIT・情報委員会の深田康氏委員長は、キット事業が平成3年10月にスタートし、満30年目の節目を迎えたこと、並びに官民あげた「物流DX」が提唱され、ITの活用による輸送の効率化や品質向上への取り組みが進められている現状を指摘した上で、「こうした情勢変化をいち早く捉え、さらなる利便性の向上と一層の利用促進を目的に新たな機能を付加した」ことを明かした。

今回、「WebKIT2プラス」に付加された新機能である、「標準的運賃の自動表示」は、積卸地の入力内容から距離を自動取得し、地域や重量の入力条件と合わせて標準的な運賃を簡易計算し、自動的に表示するというもの。

 

また、「傭車追跡システム機能」は、ドライバーのスマホに専用アプリをダウンロードすることによって、現在の位置情報のほか、運行開始や積み込み中、遅延などの輸配送情報がWebKITにアップロードされる。アップロードされた情報は、WebKITの成約者間でリアルタイムに共有されるため、緊急時などでも円滑な対応が可能となる。

 

日貨協連では、今回の新機能について、傭車の位置がわかるという、他のシステムではない機能を備えることで、荷主へのサービスをはじめ、アピールにつながるとともに、テレビ会議によって、相手が見え、トラブル防止につながり、輸送サービスの向上、取引における品質向上が期待できるとしている。

 

「WebKIT2プラス」は来年5月に供用を開始する。

 

◎関連リンク→ 日本貨物運送協同組合連合会