「買い物弱者」の解消を使命としたラストワンマイル事業を手掛けているセイノーホールディングスグループのGENie(=ジーニー、田口義展社長、東京都中央区)はこのほど、自治体からの要請で、自宅療養コロナ患者向けの配送支援を開始。コロナ患者向けにパルスオキシメーターの即日回収、即日配送を行っている。

この取り組みで、コロナ陽性者に届けることができていなかったパルスオキシメーター(血中の酸素濃度と脈拍数を計測する器具で、20~30秒の検査で陽性者の症状の程度を正確に把握することができる)を、必要とするコロナ陽性者に効率よく行き渡らせることを実現した。

同社の処方薬〝即時〟配送サービス「ARUU(アルー)」プロジェクトマネージャーの新谷謙大氏は「自宅療養コロナ患者向けの配送は、処方薬を運んでいる配送スタッフ(ハーティスト)とは別に、専用のハーティストと車両で対応している」とし、「陽性患者数にあわせて対応件数は大きく変わるが、いつでも対応できるようにしている」という。

今回のコロナ陽性患者向け配送を行っている処方薬配送サービス「アルー」は、同社のメイン事業であるコンビニの御用聞き・お届けサービスとともに、新たな事業の柱として2020年12月にスタートした。日本では処方薬の配送サービスがまだ始まったばかりで、今後の需要増が期待されている。

オペレーション本部マネージャーの有井俊彦氏は「ただ商品をお届けしておしまいというのではなく、小さなお困りごとを解消してあげることを積極的に行っている」としている。

同社では今後、会社と提供しているサービスの認知度を高めていくとともに、ゆくゆくは、現在別々で行っているコンビニと処方薬の配送を、同一エリア内では1台の車両で、いろいろなお店の商品を配達するようにして、『買い物弱者』を解消していきたいとしている。

◎関連リンク→ GENie株式会社