阪神高速では、国道43号・阪神高速3号神戸線沿道の大気環境改善のため、5号湾岸線の大型車などの料金を割り引く「環境ロードプライシング割引」が実施されている。最大3割引という点だけでなく、沿道環境に優しいなどのメリットもある。「以前から実施されている割引だが、いま一度、事業者の方に周知したい」と話す、阪神高速道路(吉田光市社長、大阪市北区)の担当者に話を聞いた。

同割引制度は、有料道路の路線間で料金に格差を設けることにより、都心部や住宅地への交通流入を抑制する政策手法。5号湾岸線を利用することで、沿線環境に優しくコスト削減にもつながるというメリットがある。

同社計画部道路環境室の横田直樹課長代理はその他のメリットについて、「5号湾岸線は制限速度が時速80キロで、国道43号や3号神戸線に比べ渋滞が少ないため、より確実性の高い運送計画を立てていただける。また5号湾岸線はカーブの緩やかな片側3車線なので、ドライバーの方にも、積荷にも優しい道路となっている」と説明する。

同割引がスタートしたことで、関連3路線(国道43号、3号神戸線、5号湾岸線)の大型車交通量のうち5号湾岸線の占める割合が、施策前の35.6%から50%以上まで増加している。横田氏は運送事業者に向け「阪神間を移動する際はぜひ5号湾岸線を使っていただき、おトクさ、快適さを体験してほしい」と話す。

なお、同割引は軽・二輪及び普通車は対象外となっており、マイクロバスや最大積載量5トン未満のトラックといった中型車が同割引を利用するためには、ホームページからの事前登録手続きなどが必要となる。

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