神戸市灘区の県トラック総合会館で8月5日、兵ト協主催の「働きやすい職場認証制度」をテーマにしたセミナーが開かれたが、講師を務めた瀧澤学氏(社労士・行政書士)は予定された約2時間の前半を使い、自身の得意分野でもある「トラック運送事業者のためのトラブルの傾向と将来への対策」について講義。配布した2cm近くあるテキストを基に、トラック事業者が働き方改革を進めるなかで生じるトラブルや、未然に防ぐために欠かせない取り組みを解説した。

労働人口が減少を続けるなか、2008年には100万人ほどいたとされるトラックドライバーも2017年に83万人に減少。労働環境の飛躍的な改善がなければ「我々の業界に人材が集まるわけがない」と同氏。そうした現実を直視したうえで、「いま、なぜ働きやすい職場環境づくりが必要なのか」を指摘。標準的な運賃の意義と経営者の意識改革、その過程で起こり得る労使トラブルへの対策などについて長年、実運送の現場指導にタッチしてきた立場で話した。

なお、同日の主題である働きやすい職場認証制度については今年5月20日、創設初年度の認定事業者(1つ星)が全国で2548社(うちトラックは1718社)だったことが公表された。2年目となる今年度は「2つ星」「3つ星」へのステップアップが可能と昨年の講習会などでは説明されていたが、諸般の事情で前年度と同じく1つ星に限定。7月21日から受付を開始(9月21日まで)しており、この日のセミナーでは認定によるメリットや、合否の判断となる各項目の中身について大まかに説明した。

◎関連リンク→ 一般社団法人兵庫県トラック協会