包装資材卸や輸出梱包、倉庫・輸送事業など物流に係る様々な事業を展開するコイケ(岩澤基社長、東京都品川区)は、ワイン等の瓶商品等の輸送梱包材「バリンガード」を開発、昨年11月から販売を開始した。

 

通常、瓶商品の輸送では、箱内を段ボール板で仕切り、1本ずつエアキャップ等の緩衝材で包んで各仕切りに入れて梱包するため、かなり手間がかかる。しかし「バリンガード」は、2枚の段ボールで瓶の上下を固定するだけの簡単梱包なので手間がかからず、処理効率が断然高くなる。しかもエアキャップ等の緩衝材を使わないのでコスト削減にもつながる。

構造は、外箱内に、瓶底が入る大きさの円形の切り込み入りの段ボール製カートンをセット、その切り込みに瓶底を差し込んで、瓶の上部も、円形切り込みの段ボール板に瓶を首の高さまで差し込んで固定する。パッドと呼ぶこの上下2枚の段ボール板に、各瓶の上下2か所を差し込んで固定するだけなので、梱包作業には特別な技術も要らず、作業時間も圧倒的に短縮できる。また、梱包材は外箱と上下のパッドだけで組み立てるまでは板段ボールの状態なので、保管スペースも縮小できる。

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同社の首都圏エリア本部営業グループの吉武宏樹グループ長は「瓶商品の破損のほとんどは、箱内で瓶同士が触れることが原因。バリンガードは瓶の上下をパッドで確実に固定するので、輸送時に持ち上げる際、箱が斜めになったり横倒し気味になったりしても、瓶同士の接触は起こらない」と説明する。

また、「瓶を固定するパッドが上下に動かないように、パッドの折り方も工夫し、現在特許出願中」。さらに「梱包材コストもエアキャップ等を使う場合と変わらず、作業時間の短縮と破損防止向上が可能になる。巣ごもり需要により、ワインや高級ジュース等のEC販売が好調で、6本入りの小ロット宅配が増えていることから宅配便の3方100cm以内に収まるサイズをベースにしているが、特注サイズ等に対応できる」。お試しセット等、色々な商品の組み合わせでも活用できそうだ。

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