「ギグワーク」の広がりに伴い、「タイミー」や「スキマワークス」など単発アルバイトのマッチングアプリの活用が物流業界でも増えているが、新たにLINE(東京都新宿区)が、企業とユーザーの「スキマ」時間をマッチングする「LINEスキマニ」の提供を開始した。今年3月のサービス開始から既に約530万人を超えるユーザーが登録しているという。同社HRサービス事業部で事業部長を務める上土達哉氏は、「約8800万人が利用するLINE上で人材を募集できるため、集客力に自信がある」と胸を張る。

 

同サービスでは、求人作成から給与支払代行までをワンストップで同社がサポート。同部長は、「ワーカーは経験業種・職種などを事前に登録しており、企業側は条件にマッチする人材を即時採用できる」と説明。紹介手数料は日給の30%で、給与立替払い手数料は1勤務ごとに250円。「求人サイトとは異なり、原稿料や初期費用が不要な成果報酬型。面接もないため、企業側の手間も省けるはず」。

LINEスキマニチームでマネージャーを務める鈴木隆明氏は、「マッチング率は8割以上。なかでも、物流企業の案件はほぼ100%に近い確率」と明かす。また、「特別なスキルを求められることが少ない物流業務は、ワーカーから人気が高い職種」とし、「応募されている方は、学生やフリーター、主婦に加え、副業の会社員など幅広い」という。

 

同部長がとりわけ自信を見せるのが「ワーカーの供給力」だ。「例えて言うなら、特別な日のディナーではなく、毎日のランチを探すような感覚で活用頂いている。専用アプリを立ち上げて意気込んで仕事を探すのではなく、日常的なLINE利用の延長線上で、受動的に仕事を見つけられる」。

 

鈴木氏は、「派遣サービスを利用するよりもコストを削減できるはず。また、双方の合意があれば、直接雇用も可能」と付け加える。上土部長は、「ワーカー側の潜在的な就業ニーズにLINEだからこそ応えられる」と息を巻く。両氏は、「おこがましいかもしれないが、当社は社会基盤の一部として、アフターコロナで待ち受ける採用難に少しでもお役に立てれば」と語る。

 

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