M&A大手のレコフと弊紙・物流ウィークリーはこのほど、先月24日に共催した「物流業界での事業承継・M&Aの成功事例」オンラインセミナーの限定配信を開始した。

セミナー第1部では、グローアップ社会保険労務士法人の岡本重信氏が登壇。「ドライバー職への時間外労働の上限規制など、法律は年々厳しくなっている。賃金規定と実際の賃金が異なる企業も多いが、規定が整っているか、きちんと運用されているかを把握すべき」とし、チェックポイントを複数挙げた。

 

 

第2部では、レコフの半田庄司課長が講演。「労務管理がうまくいっていなかったり、コンプライアンスが守られていなかったことで、話が頓挫するケースもあった」と振り返り、物流事業者がM&Aを成功させるポイントを紹介した。

 

第3部では、2019年12月にハマキョウレックスに事業承継M&Aを行ったシティーライン(福岡県糟屋郡)の田浦通会長が半田課長と対談。

 

同会長は、大手物流企業での勤務を経て29歳で独立、社員4名から1代で年商20億企業に育て上げた。

事業承継について、「当初は社員に譲ることが最善と考えており、選択肢にM&Aは全くなかった」が、「後継候補の社員に、自社株の購入資金を毎月の給料に上乗せするなど、いろいろ検討したがうまくいかなかった」という。また、「レコフさんから1年かけて流れや手続きについて説明を受け、M&Aのネガティブなイメージが払拭されたことも大きかった」と明かす。

「37年もの間、会社とともに生きてきた。青春そのものだった」と、事業承継には一抹の寂しさもあったという同会長。「譲渡先のトップの考え方や価値観が共通していたことに加え、従業員や幹部社員の納得を得られたことが決め手。社員に主体性も芽生えた」と語った。

※本セミナー動画の視聴は3月31日まで。

なお、セミナー視聴者には、岡本氏が作成したオリジナルの解説資料がプレゼントされます。