ヤマスイグループの中核である山本水産輸送(山本新吾社長、岡山市中区)が新設工事を進めていた低温冷凍倉庫が完成し、4月1日付で稼働した。2000坪の本社地には9年前に建設した平屋建ての冷蔵庫(約200坪)があり、今回が2棟目となる。

2層式の新設倉庫は延べ床330坪で、2温度帯に対応。冷蔵庫になっている北側部分の2階は事務所スペースで、安全教育などに使用する大型ミーティングルームやテナント向け事務所2室などのほか、夜間点呼に対応するための機能を持たせた専用エリアも整備した。一方、冷凍庫になっている南側部分は2階まで吹き抜けの構造になっており、用途に合わせて2室を用意した。大きい冷凍庫には電動式移動ラックも配置。

近年の物量増加で既存の冷蔵庫が満ぱい状態となっていたのに加え、かねて顧客ニーズが高まっている冷凍スペースの増強を計画していた。グループで340台ある車両のうち同社の本社営業所に所属するのは150台だが、今回の倉庫増設でさらに駐車スペースが狭まることなどを想定して先に、周辺の2か所(計5800坪)を車庫用地として取得、整備している。

「取引先を回って集荷・配送するという従来のスタイルだけでなく、自社の施設に入庫して一時保管しながら運行計画を組む体制も整えていきたい」と山本社長。この先の働き方改革を見据え、ドライバーら現場で働く社員の労働時間の短縮化などにもつなげたい考えだ。

◎関連リンク→ 有限会社山本水産輸送