交通事故防止コンサルタントの上西一美です。11月29日、宮崎県のスーパーで、72歳の運転者が運転する車両がバック時に親子をはねました。0歳児の男の子が死亡し、非常に痛ましい事故となりました。

コンサルティングの打ち合わせなどに行くと、「うちは軽微な事故しかないので…」と言われる経営者・管理者の方がいます。その「軽微」な事故とは、多くの方が、駐車場内などでのバック時の事故のことを言われますが、本当にバック事故は軽微なのでしょうか?

2023年、バック時にはねられて死亡した方は全国で69人でした。2023年の交通事故の死亡者数2610人と比較すると2.6%と、確かに少なく感じるかもしれません。

しかし、69人という数字は、5~6日に1人、つまり1週間に1人以上の方が犠牲になっているということです。これでも、軽微な事故と本当に言えるのでしょうか?

今回の事故、皆さんの会社で発生している「軽微」と言われている事故と、何が違うのでしょうか? それは、たまたま塀や電柱、周囲の車両なのか? たまたま人なのか? そして、たまたま自分で受け身を取れない0歳児だったのか? この事故は、そう捉えて頂きたいと思います。

弊社では年間1000社以上の交通事故防止に携わっています。そして、そのほとんどのクライアントが大きな事故を起こしていません。

事故防止に取り組む企業は、事故の大小にかかわらず、しかも軽微な事故が発生しているうちに、対策を考えて取り組んでいます。

軽微な事故は、皆さんの会社の交通事故防止対策を見直すラストチャンスです。事故の結果に捉われず、いかに真剣に取り組むか? それが、そのあと発生するかもしれない死亡事故を未然に防止することにつながると思います。