ヨシノ自動車(川崎市川崎区)は、同社独自の車両架装を手掛けるカスタムラインとして立ち上げた「Fast Elefant(ファスト・エレファント)」の勢いをさらに加速。中西俊介社長(写真左)は、「当社独自のカスタムで、トラックにさらなる価値を提供していきたい」と語る。

「昨年開催予定だったジャパントラックショーのために、2台の特別車両を準備していた」と切り出すのは、ディレクターを務める中渡瀬アルフレッド氏(同右)。同展はコロナ渦で中止を余儀なくされたが、同11月に行われたセノプロトラックス(奈良市)の新商品発表展示会では、そのうちの1台をお披露目した。「次回のトラックショーに向け、新たに2台、有名メーカーさんとのコラボを予定している」という。

同ラインでは昨年からカスタムのみの受注も開始。同氏は、「当社のサイトやユーチューブをご覧になったユーザーから『(ファスト・エレファントが)大好きなんです!』『一番かっこよくしてくれるから、どうしてもヨシノで架装をお願いしたい』と熱意を伝えられ、車両持ち込みでのカスタムに挑戦したことがきっかけ」と経緯を説明。「そのように言っていただけることは本当に光栄で、使命感に燃えている」と背筋を伸ばす。

ボルボトラックの正規代理店であり、中古車販売も行っている同社だが、「中古車に関しては、数に限りがあることもあり、走行の少ないシャシーに良いボディーを付け替えるなどして、『価値』を提供してきた」と中西社長。「社長に就任してからの13年で、おかげさまで販売台数は2倍に拡大できたが、今後さらに2倍、3倍にすることは非常に難しい」と分析。「産みの苦しみはあるものの、カスタムラインという新たな発想で、新しい市場を開拓し、実績を積んでいきたい」。

「見た目が抜群にかっこいいトラックを提供することで、子どもたちにとってトラックドライバーを夢の職業にしたい」と意気込む中渡瀬氏。中西社長も、「ファスト・エレファントが業界を盛り上げる一助になれれば」と熱く語った。

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