滋賀県初、経済団体へ官民が連携してトラック事業の取引・労働環境改善等の改善に向けて協力を要請――。

滋賀労働局(大津市)で12月26日、「安全で安定した輸送力確保に向けた取り組みに関する要望書」の交付式が実施され、経済団体を代表して滋賀経済産業協会の川西民雄専務理事、要請側の滋賀労働局の小島裕局長、滋賀運輸支局の小山晋吾支局長、滋ト協会長で陸災防滋賀県支部長の甲斐切稔氏と副会長4氏らが出席した。

要請書では、「令和6年4月からドライバーへの時間外労働の上限規制に係る適用が開始されるが、安全で安定した輸送力を確保するためには、働き方改革により労働環境および待遇改善を図るとともに安全な作業環境を構築することで、ドライバー不足を解消する必要がある」と指摘。「ドライバーの働き方改革の推進等のためには、荷主の協力が必要不可欠なものとなる」と訴え、荷主との取引が原因による長い荷待ち時間や、労働時間のルールが守れないような輸送依頼をなくすことなど具体例を示し、傘下会員への周知徹底と協力を求めた。

川西専務理事は、「社会インフラ全体において重要な問題だと認識している」と述べ、「当協会には多数の荷主会員を抱えており、さまざまな場面で周知して、トラック協会とも連携して、課題解決に向けて取り組んでいきたい」と理解を示した。

甲斐切会長は、「運送業界としてもそれぞれ自助努力で対応すべく取り組んでいるが、それでも限界がある。いかにドライバーを確保できるか、そのためにも荷主企業と協力しながらドライバーが集まるような労働環境を作っていかなければならない」などと思いを伝えた。

◎関連リンク→ 一般社団法人滋賀県トラック協会