「2024年問題」を目前に控え、運送会社各社は拘束時間管理に取り組んでいるが、大阪府泉北郡の運送事業者では、北ト協がホームページで公開している「拘束時間管理表」を活用している。

同社は近畿圏で地場から中距離の輸送を展開しており、常に時間管理に苦労していたという。「もっと簡単に管理できる方法はないか」と模索していたところ、同社事務員が同管理表を発見。すぐにダウンロードしてドライバーの出退勤時刻を入力したところ、1か月間の拘束時間が自動計算され、正確な管理が可能に。「今では全てのドライバーの管理でこのエクセルシートを活用している」という。

同管理表では、1日の拘束時間の判定に加え、1日15時間超えのアラートや、1か月の拘束時間の累計、深夜勤務回数の確認ができ、違反事項は赤色で表示される。

同岸和田市の運送事業者も周囲の勧めから同管理表を活用。「非常に簡単で便利。1か月の拘束時間が把握でき、適正かどうかの判断までできるので、今では全ドライバーの管理をこのシートで行っている」とベタ褒め。「以前は自社で作ったエクセル表で拘束時間を管理していたが、適正な判断が難しかった」とし、「2024年問題への対応に向けて今後も北ト協のシートを活用していこうと考えている」と話す。

時間管理の重要性が高まる中、大手企業と異なり有料システムを導入できない中小事業者にとっては、こうした管理ソフトが無料で公開されていることは非常にありがたいと言える。

◎関連リンク→ 公益社団法人北海道トラック協会