ファンドクリエーション(東京都千代田区)はこのほど、トラックを投資対象としたオペレーティングリースによるリースバック事業「FC車両リース」を開始した。

 

同社が運送事業者から車両を購入し、その車両を運送事業者にリースバックすることでリース料収入を得る仕組み。田島克洋社長は、同サービスの強みについて、「財務の健全化が図れることに加え、リース契約終了後に買い戻してトラックを引き続き使用するか返却するかを選択できる『買い戻し条項』を用意していること」と説明する。

 

対象は大型から小型までの貨物車両で、査定は型式や走行距離、中古車市場の動向を基に荷物情報も考慮。「運んでいる荷物によって車両の傷み方が異なるため」だという。

買い戻し条項については、「経営者さんもドライバーさんもトラックが好きで、愛着を持たれている大事なもの。一般的にこのような条項は記載されないことが多く、それがネックでリースに踏み切れないユーザーも少なくない」とし、「買い戻しは適正な市場価格で行う。商売道具であるトラックを『いずれ戻る』『預ける』という気持ちで使っていただくことで、将来の希望やモチベーションにつながるはず」と寄り添う。

 

一方で、「『預ける』という視点がないと車両の使い方がずさんになることもある」とし、「双方がウィンウィン」と微笑む。

 

「トラックは償却年数が短い割に耐用年数が長く、簿価と実態が合っていない。資産価値が減じにくく、かつ、市場規模が大きく、中古市場に厚みがあるため、換金性の高い魅力的な投資対象」と指摘する同社長。「金融機関も運送会社を『助けたい』と思いながら、トラックの簿価と実態の価格差が見えにくいことから、なかなか助けられないもどかしさを抱えている」と代弁。「リースバックであればPLも黒字化されたり、債務超過が改善することもある」とし、「金融機関側からも当サービスは喜ばれる」という。

 

今年9月末に55台の契約を皮切りにスタートした同サービス。「年間15億―30億、250―500台が目下の目標」と語る田島社長。「軽油や車両価格が高騰し、2024年問題も控えている今、社会にとってなくてはならない運送会社をサポートすることは社会的な意義がある。ぜひ一度検討いただければ」と呼びかける。

 

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