【愛知】物流関連事業のほか自動車用タイヤの預かり保管事業を行う信光陸運(神田明大社長、小牧市)は、17年にわたる事業経験を生かしてタイヤとホイールを傷つけることなく運搬・保管する製品(タイヤカバー)を自社開発し、このほどその梱包方法の特許を取得した。

同社はこれまで、預かったタイヤ保管に使い捨てのクッション材等を使用していたが、環境と経費面を鑑み、リユース可能かつ脱着が容易な代替品を模索。4度の改良を重ね、約2年を費やして同製品を生み出した。

商品開発に携わったのは、おもに井上博貴統括部長と営業開発部の大脇政人副部長の二人。従来の縦巻きによる固定法は、タイヤをひっくり返す必要があり労力を要する点、すでに他社が特許を取得しているなどの点から、ゴムバンドを横巻きにすることにこだわったという。12~22インチのタイヤに対応する完成品は、タイヤを置いた状態で脱着でき、作業時間の短縮や作業者の負担を軽減することにもつながった。

現在、預かり分16万枚の受注があり、海外2社で製造を進めている。冬用タイヤ交換が本格的となる年内にはすべて納入される予定だ。

「預け主の品質を良くしたいという思いとマッチして、タイミングよく発注をいただいた。発明に関わってくれた人たちの努力の賜物」と二人。受注した16万枚はあくまでも県内で使われる数に過ぎず、同社は営業エリアを全国に広げることで大きく受注を増やしていくことを今後の展開として見据えている。

◎関連リンク→ 信光陸運株式会社