昭和30年から60年以上に渡って、海上コンテナ輸送をはじめとした建築資材や一般貸し切りチャーター便などを展開してきた名阪運輸(名古屋市)。社内外における「和」の精神を重んじる松浦利信社長は個人面談等を通じてスタッフらと向き合う姿勢で、社内での好循環を促進している。

 

物を運ぶというシンプルな構図のなかで社長は安全運行へ対する考えを述べ、「できることを、しっかりとやる」の意味にあらためて言及。社員指導の際に確認するのは他人のせいにしない「当事者意識」と、「思いやりと感謝のこころ」であると明かし、具体的には「悪いと思ったら謝り、ありがたい時には感謝を述べる。子供のころ教わった人として当たり前の行動をすることが大切」と語り、それが伝わってくれば過失やミスがあったとしても十分な反省を促した上で、不問に付するケースがあると振り返る。

またそんな社内教育の根底にあるのは、「社員の頑張りを、安売りしたくない」とする強い思いであると社長は力を込め、「そのためにも安全から礼節まで、常日頃から自分たちの実力を上げておく必要がある」と指摘。今後については組織化を進めてそれに伴った立場や役割を与え、さらなる成長を目指したいとの見解を示す。

 

コロナ下においてはシビアな現状を認めつつも、不易流行の精神で前を見据え、堅実な歩みを続けている松浦社長。「世の中は『持ちつ持たれつお互いさま・おかげさま』」という自身の座右の銘にも触れ、「以前は忙しくてなかなか叶わなかったが、最近は母と昼食ができる機会が増えた」とそんなエピソードをコロナ社会における前向きな材料にあげて、笑顔をのぞかせた。

 

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