日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長の上西一美です。今年も大寒波で交通網が非常に乱れ、多くの車両が立ち往生に遭い、報道でも取り上げられていました。

このような状況下では、運行管理者側も、現場の運転者を全力でサポートし、少しでも被害に遭わないような対策を講じる必要があります。

事故に巻き込まれる運転者は、冷静な判断ができず、自分だけで何とかしようと限界まで報告・相談しない傾向があります。運行管理者は運転者とこまめな連絡を取り、状況を客観的に判断してサポートする必要があります。

運行管理者はよく、「何かあれば連絡ください」と点呼などで伝えることがありますが、これでは報告が来ることはありません。

なぜかと言うと、現場に出ている運転者は、自分で何とか解決しようとするからです。

よって運行管理者は、報告させるのではなく、こまめな連絡をこちら側からする必要があります。

電話などで、「何か不安はないか」「些細なことでもいいから異常がないか」など、運転者が言いやすいような状況を作ってあげる必要があります。

異常気象下では現場での冷静な判断は期待できませんので、現場だけの責任ではありません。運行管理側がしっかりとサポートして、異常気象の被害に遭わないようにしてあげて下さい。