南日本運輸倉庫(大園圭一郎社長、東京都中野区)は5月24日、ベトナムから7人の大学生をインターンシップで受け入れ、さいたま市岩槻区の埼玉物流センターに配属した。

今回、来日したのは、ベトナムの物流大学に通う4年生で、男性5人と女性2人の7人。インターンシップ生たちは、一年間、南日本運輸倉庫で実務経験と座学を通して、日本の物流システムとマネジメントを学ぶ。

南日本運輸倉庫はベトナムに物流の合弁会社を設立しているので、インターンシップ期間が終了して帰国した後は、この学生たちをベトナムの合弁会社で雇用する予定という。

「ベトナムには3つの物流大学があり、約2万8000人の物流大学に通う学生がいる」と話すのは今回、インターンシップ生を斡旋したアプライズの岩堀克英社長。南日本運輸倉庫のベトナム合弁会社設立にも助力した。

 

「現在、ベトナムでは物流業界は花形職業の一つ。多くの優秀な若者が日本で物流を学ぶことを希望している。しかし今までは、高い渡航費を払って来日しても実際には言葉を覚えるのが精一杯で、単純作業の経験だけで帰国することがほとんど。そこでアプライズでは、日本語や日本文化を自国で学習させた上で、渡航費をアプライズが立て替える形で来日させている」と岩堀社長。

 

南日本運輸倉庫事業部埼玉エリア統括部の日野森洋一部長も「埼玉物流センターの人員は全体で約200人。7~8年前から外国人の雇用を始め、現在、技能実習生が14人、留学生の派遣が20人で、今日から7人のベトナムインターン生が加わる」と話す。

 

同センター1Fの小島淳也所長は「扱うのは量販店向けチルド商品。配送のための庫内作業だが、人材の国内外を問わず誰でもすぐに従事できるよう、デジタル仕分けのシステムを導入している。人種はインドネシア、モンゴル、ベトナム、中国と多国籍。先に入った先輩が新入りの方たちの面倒をみたり相談にのったりしてくれている」と説明する。

 

今回のインターンシップ受け入れのスタートは、物流エキスパートとして活躍したいベトナムの若者たちの夢実現への大きな一歩にもなりそうだ。

 

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