ゼンリンデータコム(東京都港区)は、ゼンリン住宅地図を活用して配達・配送ドライバーの業務をサポートするアプリ「GODOOR(ゴードア)」を提供している。このほど、アプリのアカウントを企業単位で管理できるWEBバックオフィス機能「GODOOR DEPOT(ゴードアデポ)β版」をリリース。同社コンシューマ事業本部の村上徹事業部長は、「正確な情報を提供することで誤配防止や配送効率向上に寄与したい」と意気込む。

 

「GODOOR」は、住宅地図とカーナビ、荷物管理機能が1つに集約されたもの。住宅地図には、表札情報やビル名、テナント名なども表示。同事業部長は、「拠点から配達完了まで一気通貫で効率化が図れる」と胸を張る。

 

荷物情報は地図上にピンが立てられ、配達時間帯ごとに色分け。代引きや集荷といった情報に加え、全体件数なども地図上で確認できる。「ドライバーさんから要望が多かった荷姿の登録も可能。段ボールの大きさや色だけでなく、封筒やゴルフバッグといった形もアイコンから選択でき、誤配を防いだり、荷台から探す手間も削減できる」。

「GODOOR」はドライバー向けに2018年12月から提供を開始。同部の竹林佳菜子氏は、「利用者は昨年10月で累計10万人を達成し、ご好評いただいているが、以前より法人単位での契約ニーズも多かった」と語る。そこで、「PCから荷物を一括登録でき、ドライバーさんへの割り振りも可能な『GODOOR DEPOT』を開発した」。

 

「従来は法人契約であっても、ドライバーさん個人のスマホにアプリを登録いただくため、退職される方から新人ドライバーさんへ引き継ぐ場合は新規登録が必要だった。『GODOOR DEPOT』ではアカウント情報の紐付けが可能なため、ドライバーさん情報の変更も手軽にできる」と説明。「事務作業と現場の業務連携を全力でサポートする」。

 

「今回はβ版のリリースということで、まずはご利用いただき、使い心地をヒアリングしたうえで、ブラッシュアップして本格リリースに繋げたい」と語る。さらに、「本格リリース前にも、適宜アップデートは行う予定」としている。

 

料金は「GODOOR」アプリの場合、ストア決済で月額1600円(Android版は同1598円)、クレジットカード決済で同1300円、年額は1万3000円。「GODOOR DEPOT」は5ID・3か月以上から利用でき、料金はID数により異なる。「1日換算80円前後で、業界では1番ハードルが低いシステムと自負している」とし、「ユーザーからは、『月額1600円でも十分ペイできる』と評価いただいている」と語る。

「ドライバーさん一人ひとりの負担を減らし、とにかく誤配をなくしたい」と強調する竹林氏。村上事業部長は、「誤配はそれだけの損失にとどまらず、その後のフォローや企業の信用失墜など大きな問題に繋がりかねない。一方で、ドライバー人口は減っているが、長引くコロナ禍で個宅への荷物は増え続けている。少しでもお役に立てたら」と語った。

 

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