東京電力グループの一員として1977年に設立された東電物流(石川文彦社長、東京都品川区)は、グリーン経営認証を2007年に取得。輸送用の車両はオートマチック車への移行を進めており、現在約30台中8台はすでにオートマチック車を導入。末木亨執行役員は「まだ全体の25%だが、女性も扱いやすい車両という意味でも、100%導入を目指す」とし、業務で使う普通車両に関しても「同時にEV車、ハイブリッド車の導入を進めているが、まだ全体の14%程度。しかし、所有するフォークリフト約150台は導入時からすべてバッテリー化している」と、物流現場でのCO2排出削減の貢献度は大きい。

また、送電に欠かせないケーブルはコイル状にドラムに巻いて輸送するが、ケーブルは素材や太さなど種類が多いため25種類もの木製ドラムを使っていた。そこで廃材のプラスチックを使った「電線プラスチックドラム」を開発、サイズも長年の研究結果、3サイズをメインとして平成12年ころから「プラドラ」での輸送を始めた。「稼働ドラムは約2万個。ドラムは3分割できる構造で、もし壊れても、その部分だけを取り替えてまた使える。壊れた部材は粉砕してペレットに戻し、またプラドラムの部材といてリサイクルするので廃材率0%。サイズも統一化され積載効率も上がった。電線メーカー等にプラドラをレンタルし、使い終わった空ドラムは回収してメーカーに戻すというレンタルドラムのサイクルも構築中」という。

このほかラップ不要のパレット開発も進めており、「今年には運用実験を開始する見込み」と語る。

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