家電配送を手掛ける新郷運輸(赤城義隆社長、埼玉県川口市)では、経産省が進める健康経営優良法人の認定を取得するなど、積極的に健康経営に取り組んでいるが、このほど、その一環として禁煙・受動喫煙防止の取り組みを本格的に開始、4人の禁煙に成功した。

健康経営に取り組む同社では、これまでも禁煙には取り組んできたが、あくまでも啓発活動が主だった。

同社では、2019年と2021年に社内喫煙者の割合を調査したが、調査結果は19年が50%、21年が45%と、5%の改善がみられたものの、禁煙の理由が、あくまで病気で辞めざるを得なかったためと、自発的な理由ではなかったという。

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そのため、社員が病気になる前に、喫煙を少しでも減らしてもらおうと決意、協会けんぽの「禁煙チャレンジ」に参加し、本格的に禁煙への取り組みをスタートした。

取り組みを開始するに当たり、参加者を募ったところ、12人が応募、その結果、12人でのチャレンジとなった。

同社は、参加者に禁煙パイポを支給するとともに、参加者1人に、非喫煙者であるサポーターが2人ついて、励ましや見守りを行った。それでも難しい場合は、会社から禁煙パッチ購入補助(1万円)や禁煙外来治療代補助(1万円)を準備する一方、禁煙達成者には、2万円相当の商品券などの報奨金制度も用意した。

3か月間の禁煙チャレンジの結果、4人が禁煙に成功、禁煙達成者には、赤城社長から報奨金が手渡された。同社では、今回の禁煙チャレンジの結果、社内喫煙率が目標にしていた30%に改善されたという。

禁煙達成者からは、「禁煙しようと思っていたのでいいきっかけになった」「孫が生まれたのでこれを機にと思い取り組んだ。1人じゃないから頑張れた」などの声が聞かれた。
赤城社長は、「タバコはがんの原因として知られているが、ドライバーの死亡率で一番多い脳血管疾患や心臓血管疾患にも深く関係している」とした上で、「社員の健康と周りの人の健康を守るため、今後も禁煙チャレンジを続けていきたい」と話している。

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