産業廃棄物収集運搬処理業を営む千葉テクノサービス(千葉市若葉区)の鈴木康介社長は、「振り返ってみると子供の頃から今の仕事に至るまで、点と点が線でつながっているようだ」と語る。

今の会社は脱サラをして始めたというが、元々は、東京で工業薬品の販売会社に勤めていた鈴木社長。現在の事業で運搬している廃棄物に関しては、会社員時代、工場に出入りしていたため知識もあった。

021710

しかし親の病気で、東京から千葉へ引っ越すことになった鈴木社長は会社を辞め、別の道を考えることになったという。そんな時に、知り合いから「どうせやることがないなら手伝え」と言われて始めた仕事が廃棄物だった。そこから、産業廃棄物の面白さに気づいたという。

「一方ではゴミかもしれない。また一方ではそれを欲しがっている人がいる。ただ運ぶのではなく、需要のある所へ運ぶ、まさしく再生利用だといえる」と鈴木社長は魅力を語る。

会社を立ち上げてからは、プラスチック原料の2級品を集め、コンテナに詰めて中国へ輸出していたというが、同業他社が増えたことで、産業廃棄物を扱うようになったという。

鈴木社長は、小学校の文集の中で、「ゴミ屋になりたい」と書いていたという。「昔は車が少なかったため、子供ながらに身近だったのがゴミ運搬で、憧れの職業だったのかもしれない」と鈴木社長は語る。

今、SDGsが叫ばれているが、それ以前に同社では「美しい地球を、明日の子供達へ」を理念に掲げており、鈴木社長、そして同社は、創業時から変わらず環境問題に取り組み続けている。