ランドピア(吉田篤司社長、東京都中央区)は、フレーム長の制限を受けずにISO規格40フィートコンテナを積載できる「トレーラーハウスSP120」を開発。コンテナの4隅に展開可能な支持ユニットを据え付けることで、これまで不可能とされてきた40フィートコンテナのトレーラーハウスとしての活用を可能にし、12mの居室サイズを実現した。特許も取得し、既に愛知県の運送事業者で営業所兼ドライバーの休憩施設として導入されている。

外寸がISO規格で統一されているトレーラーハウスのコンテナは、20フィートと40フィートの2種類が主流。このうち、40フィートは、内部に大きなスペースを確保できるものの、車検対応のセミトレーラーで運搬する場合、コンテナを積載するシャシーの長さが道路運送車両の保安基準で12mと規定されている。このため、これまでは牽引部分のフレーム長を1mとしても、最大で11m程度のトレーラーハウスしか積載できず、12m以上の40フィートコンテナの運搬は困難だった。

今回、ランドビアが特許を取得した「トレーラーハウスのシャシー構造」では、積載するコンテナの四隅に伸縮・拡張可能な支持ユニットを設けることで、フレーム長の制限を受けずに40フィートコンテナの安定的な支持を実現。シャシーの長さに係る「12mの壁」を克服した。

駐車場から離れた事務所では休憩室が確保できないという課題を抱えていた愛知県の運送事業者では、居室サイズが12mと十分な広さで、いつでも撤去可能な40フィートのトレーラーハウスが最も適しているという判断から、「SP120」を採用したという。同社の営業所長は、「今回の導入で、乗務員が快適に仮眠を取り、疲れて帰社しても食事や入浴等でリフレッシュし、気分転換を行うことで、気持ち良く次の運行に就いてもらえる」とコメントしている。

 

トレーラーハウスは、車検を取得した法律上の自動車で、工具を使用せずにライフライン設備の脱着ができ、いつでも移動できる状態で設置できることなど、一定の条件を満たすことで、建築物ではなく車両として取り扱われる。このため、建築基準法上の建築確認申請が不要で、運送事業者では事務所や休憩所などで利用するケースが増えている。

 

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