皆さんこんにちは、日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長の上西一美です。季節もすっかり冬になりました。この時期、気を付けて頂きたい事故に居眠りによる事故があります。

近年、居眠りによる重大事故も多発し、マスメディアでも大きく報道され、現在、点呼等でも睡眠の有無の確認が義務付けられています。この居眠りによる事故ですが、通常の事故と違い、非常に大きな罰則になることをご存知ですか?

その理由は道路交通法第66条です。そこにはこう書かれています。「何人も、前条第一項に規定する場合のほか、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない」。要するに、眠気を感じている状態で運転するということは、「正常な運転ができない恐れがある状態」をいい、「居眠りによる重大な事故を引き起こす可能性を分かって運転をしていた」という故意の過失と捉えられてしまうのです。

しかも、この66条の第2項では、使用者に対しても、「運転者が過労状態で運転させてはならない」と規定されています。よって、点呼等で、眠気の有無の確認をすることは当然ですが、デジタコなどで休憩をしっかり取っているのか? 連続運転をしていないか? など、しっかりと運行管理する必要があります。

次回は、居眠り運転防止策について説明します。