SNSの利用が当たり前になり、誰もが気軽に情報発信や動画配信ができる時代になった。トラックドライバーの中にも、自分の仕事を動画で紹介する人気ユーチューバーも出現しており、業界内でも注目を集めている。

しかし、気軽さゆえに、思いもよらぬ事態も発生している。

「会社の給与明細がSNSで漏れてしまっている」と嘆くのは、首都圏の運送事業者。

同社ではドライバーにSNSの利用に対して特別な規制は設けておらず、ドライバーは自由にSNSに投稿できる環境だが、同社所属とみられるドライバーが、動画配信で自身の給与明細を公開していた。

 

同社長によると会社名や個人名は公表していなかったというが、「これまで配信している動画を見れば、どこの誰かは、おおよその見当がつく」のだという。

「注目されたい、フォロワーを増やしたいという理由からだろうが、表現の自由とはいえ、節操がなさすぎる」と同社長は憤る。

「トラックドライバーが人気の仕事になるような動画なら大歓迎だが、ともすれば業界のマイナスになる可能性も否定できない」と指摘する同社長は、「SNSを禁止することは難しいが、ある程度、社内で規定を設ける必要はあるのかな」とし、今後、動向次第ではルールを決めることも考えていくとしている。