エフワークス(渕上諒社長=写真左、東京都江戸川区)では軽貨物配送マッチングシステム「Freerun(フリーラン)」を開発・運営しているが、同社は貴重品や高額商品の輸送に強みを持つ。「フリーラン」は2020年から始まった新しいマッチングシステムで、現在、登録ドライバーは200人を超える。

運賃は距離によって決まるシンプルな料金体系で、一台貸し切りの運行となる。

渕上社長はもともと医療品メーカーに勤めており、金型などの製作を行っていた。ものづくりに携わっていた同社長は、無駄なく設計することを得意としており、このマッチングシステムもその思いから開発を進めたのだという。

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同社が得意とする荷物は、アパレルから精密機器などの高価なもの、またイベントものや医薬品など時間厳守なものが多い。品質が問われるため、誰でもいいというわけにはいかない。そのため登録しているドライバー1人ひとりは同社の経営幹部である樋口良一専務(同右)、そして同社長自らが面接を行っているのだという。

「マッチングアプリは多くあるが、当社では、差別化のため、ドライバーの人柄や荷物への接し方を重視している」と同社長は話す。

また、輸送が難しいものに関してはマニュアルを作り、ドライバーに指導している。同システムは、マッチングを活用した委託になるが、細かな点はコミュニケーションを取りながら確認し合うなど、デジタルだけでなくアナログにも重きを置いている。

同社長は、「今後は登録者1000人を当面の目標に、事業拡大を目指していきたい」としており、現在は軽貨物だけだが、「一般貨物も視野に入れていきたい」と新たな挑戦も行っていく考えだ。

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