「会社の方針として『きちんとルールを守っていこう』と決め、ここ数年でドライバーの労働時間を大きく見直した。荷主の都合もあったが、土日の休みを取りやすくし、平日もきちんと管理することで、今では293時間超えは誰も出なくなった」と振り返るのは、誠幸運輸倉庫(大阪市西淀川区)の澤田隆久社長。「ドライバーは『好きなペースで走れない』とフラストレーションが溜まったりしたが、理解してもらえるように取り組んでいる。ドライバー任せじゃなく、高速道路の使用を勧めるなどケースバイケースで考えるようにしている」という。

毎月1回、拘束時間など集計をとってきちんとできているかチェック。始めた頃はなかなか改善されなかったが、時間管理していこうという意識を強く持って動き出してからは効果が出てきた。

「この業界は、『稼ぎたいドライバーと、利益を出さないといけない会社』、この両方を、ルールを守ったうえで実現させることはできないという認識があったが、今までと同じやり方ではなく、やり方によってはできるのではないか」と澤田社長。「配車担当もしっかり時間管理に取り組んでくれている。安全運行を最優先で、これからも継続できるような良い会社にしたい。誇りを持てる会社にしたい」と力強く語る。

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