「物流魂シリーズ」を展開するマルイチ(神奈川県厚木市)は、カゴ台車などの輪留めとして使う「キャスパー」を改良、今月下旬から「キャスパー3rdジェネレーション」として発売を開始する。

 

初期の同製品は、キャスターに装着する際、両手で着脱する必要があったが、PINCH・OPEN機能が備わった『キャスパー2nd』では、その手間がなくなり、負担軽減と効率化を実現した。さらに、今回の改良では、足で蹴り込むことで車輪にはめ込めるようになり、外す際もひもを引っ張るだけ。兵頭一孝社長は、「ユーザーから『キャスターの位置までしゃがんで装着するのが大変』、『立ったまま着脱を行ないたい』といった声を多く頂いており開発した」と説明。「かがむ必要がなくなることで腰への負担が大幅に減り、腰痛防止につながる」という。また、「手間がかからないので、面倒な作業を嫌がるドライバーさんにも習慣化してもらえるのでは」とも。

同社長は、「パワーゲートを使用した荷下ろし作業や段差・傾斜のある場所へ台車を留め置く際には、小さな油断が大きな事故に結びつく」と指摘。「台車ブレーキの破損や、微妙に坂になっている現場で台車が動き出したという話も多い」とし、「予期せぬトラブルを未然に防ぐためにも、トラックのタイヤに輪留めするように、台車にも『キャスパー』で安全対策をお願いしたい」と語る。

 

特許も取得している同製品は裏面に滑り止め加工のスリットが施されており、「対角線上に2か所固定するのが一般的」だという。ゴムの経年劣化やスリットのすり減りが起こるため、「使用状況によって異なるが、耐用年数は5〜10年」。使用期間が確認できるように、製造年の下二桁を製品に刻印している。

 

同社長は、「事故防止に積極的な物流会社からの引き合いが多く、業界でのコンプライアンス意識の高まりを感じる」とし、「おかげさまで発売当初と比較すると桁違いに販売数が増えている。現場で他社のドライバーが使用しているのを見た経営者からの問い合わせも多い。労災を一件でも減らすためにも、ぜひ活用してほしい」と語る。

 

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