システック(坂元士郎社長、鹿児島県鹿児島市)と総合産業(木村溶徹社長、兵庫県神戸市西区)はこのほど、システックのクラウド型運行記録計「ロジこんぱす」と接続し、詳細なデータを記録できるアルコールインターロックシステム「ALstop(アルストップ)」の予約販売を開始した。

 

同システムは、飲酒運転を防ぐため、ドライバーがアルコールチェックを行い、検出されなかった場合に一定の時間内だけエンジンがかけられるというもの。アルコールチェッカーは、東洋マーク社製「AC―015―SYS」で、車載器とケーブルで接続して使用するが、ペアリングは不要。木村社長は、「従来は、アルコールチェッカーと車載器の片方だけに不具合があっても、どちらも修理しなければならなかったが、当システムでは同一のアルコールチェッカーであればどれでも接続できるため、コロナ禍でドライバーごとにチェッカーを準備したい時にも便利」と説明する。

 

事故や緊急時には、「緊急解除ボタン」を押すことですぐにエンジンがかけられる。坂元社長は、「アルコール検出結果や緊急解除ボタンの操作はリアルタイムで管理者に通知され、日報などの各種帳票にも反映される」と付け加える。

 

ダイワ運輸(同)の整備部門としてスタートした総合産業は、車両整備以外にも尿素水の製造販売や車載機器の販売代理など、手がける業務は多岐にわたる。木村社長は、「当社グループでは、運送管理、労務管理、安全管理などへの投資を積極的に行っており、その一環で10年ほど前からアルコール・インターロックも導入していた」と説明。「現状では国内で入手可能な製品が限られており、『市場にないのであれば作ろう』という方針になった」という。

 

「アルストップ」の特徴として、「実務面から見た使い勝手の良さ」を挙げる木村社長。「従来は、ログデータをSDカードや機器本体に保存するものが主流で、車両が戻って来るまで異常があったかどうか確認できなかったが、当システムでは、遠隔地からでも、履歴がリアルタイムに把握できる」。

 

システックでは、クラウド型運行記録計「ロジこんぱす」に「アルストップ」を組み合わせた「ロジこんぱすAST」をラインアップ。「すでに『ロジこんぱす』を導入いただいているユーザーはアルストップのみの提供も可能」と坂元社長。「法令を順守しない・できないドライバーが身近にいないとは限らない。『ドライバー任せ』は管理上のリスクが残る」とし、「コンプライアンス意識の高いユーザーからはすでに予約が入ってきている。24時間365日受け付けている電話窓口も用意しており、万全の体制でサポートしたい」と語る。

 

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