シーエックスカーゴ(佐藤豊社長、埼玉県桶川市)では、幹線便において、10月下旬の納品よりドライバーを交代させるスイッチ運行をスタートした。これによりドライバーの負担が軽減され、平均2時間半もの残業時間削減につながったという。

同社ではかねてから他の営業所間ではスイッチ運行を行っていたが、今回は兵庫県の小野営業所輸送課と愛知県の小牧営業所輸送課間という幹線便で初めて同運行を開始した。

 

小牧輸送課ではこれまで、小野・小牧の各拠点で荷積み作業があり、1運行にかかる乗務員の拘束時間もどうしても長くなりがちだった。今回の取り組みで、乗務員の幹線便にかかる拘束時間が削減できたことで、地場の配車も可能になったという。

 

一方、小野輸送課では、これまでフルトレーラと幹線便の稼働時間帯が真逆で、代替え可能のドライバーがいないことがあった。「万が一病気などでフルトレーラ乗務員が出勤できなかったらどうするのか」という心配もあったが、スイッチ運行を開始し、フルトレーラと同時間帯での運行にすることで代替えドライバーの準備ができ、その心配がなくなったという。

 

さらに早朝納品に関しては幹線便の荷下ろし後、小牧輸送課と同様に地場配送を1便運行できるようになり、自社稼働率向上につなげることもできた。

 

今回の取り組みには、「夜間のサービスエリアやパーキングエリアは大型車が多くいるため、スイッチ場所を探すのが今後の課題」という意見も出たが、ドライバーや管理者からは「荷役作業が1回分なくなったことで、気持ち的な負担が減った」との声も上がり、稼働効率以上に安全運転やドライバーの働く環境の向上にもなっているようだ。