VRドライビングシミュレーター「T3R」の開発・製造・販売を主軸とするアイロック(古賀琢麻代表、愛知県名古屋市)では、このほどトラック専用モデルを開発し展開を始めた。

古賀代表は米国NASCARプロレーシングドライバー。自身の練習用に開発したシミュレーターが脚光を浴びたことで販売をスタートし、現在トヨタ系列のディーラー約400店舗でブレーキシステム体験などに活用されている。そうした流れからも運送事業関係者より安全運転教育用モデルを要望する声が高まり、同社はトラックドライバー向けのシミュレーター開発に着手した。

内輪差、貨物重量変動、トラックバース等、現実でも習熟が難しいシチュエーションを想定し、360度の視界と3Dフローティングフルモーションテクノロジーの搭載により、衝突時の衝撃や路面凍結時のスリップ感覚などを恐怖心とともに全身で体感できるのが特徴。降車して事故時の状況をあらゆる角度から検証し指導につなげることも可能で、「運転初心者のトレーニングだけでなく慣れによる事故対策にもなる」と古賀代表は話す。

体験した運送事業者からは「これまでの安全運転教育に新しい風をもたらす」など反響があり、同社は「リースも可。リアルな事故を体験し、啓発につなげてほしい」としてトラック業界での普及を目指す。

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