忍者・忍術の忍には、大きく分けて2つの意味があり、「ひそかに隠れる」「耐える・我慢する」がある。物流業界に携わる忍(忍名:御頭、大阪府枚方市)は、忍者の心得を元にドライバーの業務教育や社会常識の教育を行い、人材教育に力を注ぎ、従業員一人ひとりが積極的に活躍できる環境を整えている。

 

同社では、忍者の教えである「五情五欲の理」に沿ってドライバーという作業から物流を組み立てるという仕事ができる人材を育成している。

 

何故、忍者なのかという疑問について質問してみると、御頭は、「若い人材が新しく会社を探す際、変わった社風にすることで目を引きやすい」と求人面に対して言及し、「キャラクター付けすることで物流業界をより面白くするため」と話した。

実際に、同社ではインスタグラムやツイッターなどのSNSを活用し、ドライバーの出先での写真や求人を行い、運送業の面白さを発信している。

 

忍者になる以前は卸売業を前職とする御頭。「物流業界では、一般社会の常識を持ち合わせていないドライバーが少なからず存在する」と業界の現状を言及し、「その中で自社ではドライバー一人ひとりに名刺を持たせて、視野を広く持って営業力・発信力を身につけてもらっている」と話す。同社ホームページ上には、社員一人ひとりにキャクターがあり、紹介文や忍名などは社員自身が考え、営業トークの掴みとしての役割も果たしているという。

 

さらに同社では、社内コミュニケーション向上の一環として、ワークスモバイルジャパン(福山耕介社長、東京都渋谷区)が運営する「LINE works」を導入。これによって、社員間の活発な意思疎通を可能とし、働きやすい職場へ醸成。社会人としての心構えなどを御頭自ら全社員に発信し、教えを共有している。

 

今後の事業の展望として御頭は、「新たにドローン配送や前職と関わりのある畑事業にも意欲的に取り組んでいきたい」と示した。

◎関連リンク→ 株式会社忍