㈲ナカヤマ運輸既報、神戸市中央区小野浜町9―55、資本金1000万円、代表中山剛氏)と関係会社の㈲タカロジテム(同所、資本金1000万円、代表中山隆氏)は、9月14日に神戸地裁へ自己破産を申請し、10月12日破産手続き開始決定を受けた。破産管財人は柴田眞里弁護士。

 債権届け出期間は11月16日までで、財産状況報告集会期日は㈲ナカヤマ運輸が2022年1月19日午後2時15分、㈲タカロジテムが同日午後2時30分。

 ㈲ナカヤマ運輸は、1998年(平成10年)4月に設立した海上コンテナ輸送業者。当初は神戸市灘区摩耶埠頭に本店を置いていたが、2004年9月に神戸市中央区港島へ移転して以降は、海上コンテナ輸送業務の効率性を向上させていた。代表の子息が経営する㈲タカロジテムを主力得意先に、代表の経験を生かして大手業者にも営業基盤を構築。2007年12月期には年収入高約3億3000万円を計上した。

 しかし、同業他社との競合から以降受注は低調に推移。その間の2013年7月には現所へ移転、2015年12月期の年収入高は約2億円にまで落ち込み、価格競争も厳しく人件費の高騰などで余裕のない資金繰りを強いられていた。経費削減に取り組むとともに営業活動にも注力していたが、近時は新型コロナウイルス感染拡大の影響で受注が低迷。ここへ来て事業継続を断念し、2021年7月30日付で事業を停止していた。

 ㈲タカロジテムは、2003年(平成15年)9月にマヤコーポレーション㈲の商号で中山剛氏が設立した海上コンテナ輸送業者。2007年10月に現商号へ変更すると同時に現代表が就任。2010年9月期には年収入高約2億9100万円を計上していたが、その後は同業者との競争も激しく、2020年9月期の年収入高は約1億1000万円にまで落ち込み、㈲ナカヤマ運輸と同様の措置となった。

 負債はナカヤマ運輸が債権者約53人に対し約2億800万円、タカロジテムが債権者約52人に対し約5400万円、2社合計で約2億6200万円。

 (東京商工リサーチ・帝国データバンク調べ)