「無料」→「サブスク」?? 狙われる運送事業者 悪質求人業者に注意
厚労省が10月2日に発表した8月分の一般職業紹介状況によると、全産業の有効求人倍率が1.18倍のなか、「自動車運転従事者」は2.54倍と全職種平均の2倍以上という非常に高い水準で、トラック運送業界は深刻な人手不足の状態が続いている。各社はドライバー確保のために頭を悩ませているが、そうした状況に付け込まれて、悪質な求人業者によるトラブルに巻き込まれるケースもあるという。
関西で運送事業を専門に扱う社労士事務所に、顧問先である運送事業者から相談が寄せられた。事業者によると、求人業者からの営業電話で「無料で載せられるので試してほしい」と提案されたそうで、ドライバーを探していた事業者は「無料なら」と求人サイトへの掲載を承諾。しかし実際は、無料期間は最初の1か月間のみで、2か月目からは自動的に有料掲載に移行するという契約内容だった。同事業者はそれを知らないまま掲載が続き、半年後に数十万円という請求を受けて、だまされたことに気付いたという。

「有料への移行について営業マンから説明は一切なかったし、契約書に小さい文字で書かれていただけだった」と憤る事業者に、社労士は知り合いの弁護士を紹介。「掲載料を支払う必要はない」とのアドバイスを受け、弁護士名義の内容証明を送ったところ、裁判に持ち込まれるのを恐れたのか請求はなくなったという。
こうしたトラブルはほかの事業者にも起きており、「採用して入社後3日以内に辞めたら紹介料は不要、4日以降だと紹介料が発生する」という条件で契約したところ、見事に4日目で退職。業者と求職者がグルなのではと疑ったものの、結局は高額な紹介料を支払う羽目となった。
厚労省では、「ハローワークで求人情報を提供している事業主へ、求人広告サイトなどへの掲載についての勧誘があり、なかには悪質なケースもある」として、HPなどで注意を呼びかけている。
