九州発のディスカウントチェーン大手が2023年11月7日、首都圏市場に小規模食品店「トライアルGO」を同時に2店舗展開した。この動きは、大手流通企業による西友買収（3826億円）に続く、首都圏攻略の本格始動として業界の注目を集めている。

 

「デジタル化された次世代型店舗」という事前情報から期待値が高まっていたが、実際に訪れてみると意外にも従来型の小型スーパーとさほど変わらない印象だった。イオン系列の類似業態と比較すると、何が差別化ポイントなのか一見しただけでは見えにくい。

 

両店舗は駅から徒歩約2分の好立地に位置し、マンション低層階の既存店舗跡を活用する出店方式を採用。これは初期投資抑制と早期黒字化を狙った同社伝統の戦略だ。西荻窪と富士見台という2つの駅前に同時出店し、オープン初日から業界関係者やメディア、地元住民で賑わいを見せていた。

 

実際に店内を見て回り、商品を購入してみると、事前の華々しい報道とは裏腹に「特別な革新性はどこにあるのか？」という疑問が浮かぶ。開店前日の準備状況からオープン後数日間、さらに翌週まで継続的に観察したが、期待していた斬新さはあまり感じられなかった。

 

あなたも足を運んでみれば、この新規参入者が首都圏の激戦区でどのような戦略を展開しようとしているのか、その一端を垣間見ることができるだろう。特に注目の価格設定は、都内の既存チェーンが真似できない競争力を持っている。商品を手に取り、値札を確認すれば、その戦略の本質が見えてくるはずだ。

 

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