ハコベル(狭間健志社長、東京都中央区)は、トラック予約受付システム「トラック簿」を展開している。

昨年11月にモノフル(同)から事業承継した同システムをについて、ハコベルの北村尚夫執行役員に話を聞いた。

 

同システムは、受付のみ、受付と予約の2パターンの使用法を想定。ドライバーは施設に設置されたタブレットや自身のスマホアプリなどで受付操作を行う。

「従来は、受付時に車両から降りて車番を紙に書くといった管理だったが、当システムであればタブレットやスマホを利用することで、ペーパーレス受付が可能になる」と切り出す同氏。「スマホの受付はドライバーが車両から降りることなく受付が完了でき、負担を減らせる」と胸を張る。

 

「作業時間の可視化も大きなポイント」で、受付から呼び出し、退場時刻までのデータが取得可能。「施設側のスタッフが作業開始・終了時にボタンを押すことで、待機時間や滞在時間などの分析に活用できる」とし、「フォークリフトにタブレットを搭載して、ボタンを押しているケースもある」と付け加える。

 

操作性や分かりやすさもこだわっている同システム。道案内動画や構内マップを作成したり、直感的な操作ができるよう、画面上に付箋のようなデジタルガイド機能も付けている。「表示の変更などができる当システムは分かりやすさを重視しており、直感的な操作ができるように工夫している」とも。

 

同システムは、TSUNAGUTE(東京都千代田区)の「telesa―reserve(テレサリザーブ)」とも連携。さらに、6月25日には、traevo(同港区)の車両動態管理プラットフォーム「traevo Platform(トラエボプラットフォーム)」との連携も発表。「トラック簿」で得た車両の入退出データとtraevoが持つデジタコ操作などの作業記録データを紐付けでき、荷待ち・荷役作業時間のより精緻な把握が可能になった。

 

「1社単独で物流システムを作り出すことは難しいと考えており、さまざまな企業やシステムとの連携・協業を今後も模索していく」と話す北村執行役員。「予約受付システムはあくまで1つの解決法。業界の課題解決を最優先し、コンプラ対応なども含め、最大限の価値を提供していきたい」と語った。

 

◎関連リンク→ ハコベル株式会社