マルイチ「ケースロック」 輸送中以外にも現場で活躍

「物流魂」シリーズを展開するマルイチ(神奈川県厚木市)が「機能美にこだわって製作した次世代の荷崩れ防止ベルト」と胸を張る「ケースロック」は、従来大きな手間となっていた装着、収納作業を極限まで簡素化。「トップブリッジ(天板)を用いることで装着時間は1人の作業で30秒を切ることが可能に。収納も30秒の高速収納を実現しており、素早く美しく折り畳むことができる」という。
パレット積みの荷物にかけて結束することで荷物をしっかりホールドする同製品。まず、帯状の布を荷物の上にかけてから、外周をぐるりと固定するため、女性でも1人で簡単に装着できる。「一度、導入してしまえば、その後は荷物の固定に係る費用はゼロ。ごみの発生が完全になくなるのでごみ処理の手間、費用ももちろんゼロになる」と語る。
福井県で精米輸送を手掛ける企業では、ベルト幅が700mmの「ケースロック70」を100枚導入。「輸送後にパレットから外して回収するため、回収がしやすいグループ会社同士や営業所間でのパレット輸送に最適」としている。
同企業では、輸送中だけでなく、製品保管時や倉庫内でのパレット移動時にも、「ケースロック」を利用。パレットの固縛作業を行っている現場からは、「以前は荷崩れ防止でラップ(ストレッチフィルム)を巻いていたが、ケースロックに変えてからは、固縛作業の時間が短縮し、体の負担も減った」との感想が寄せられているという。
同企業の担当者は「ラップは消耗品のため経費もかさみ、使用後に廃棄物となってしまう。SDGsの取り組みとして、会社全体でプラスチックごみ削減を目指しており、ラップの使用量も減らしていこうと考えていた中で、ケースロックの存在を知り、購入を決めた」と採用のきっかけを説明。マルイチは、「物流業界全体でも、SDGsの観点から、脱ストレッチフィルムに取り組む企業が増えており、パレットの梱包に繰り返し使用可能な、荷崩れ防止ベルトの需要が高まっている」と分析している。
従来、パレット輸送の荷崩れ防止策として広く使用されてきたストレッチフィルム。同社は、「使用後にごみとして排出されることが、環境配慮の観点や処理の手間・コスト面から最重要課題となっている。また、商品搬入時にフィルムの回収を求める企業も増加傾向にあり、ISO14001では使用量削減が目標とされているなど、企業コンプライアンスの観点からも『脱ストレッチ』の流れは加速している」と指摘。さらに、「ストレッチフィルムの価格は、原油価格高騰の影響により、値上げが続いている」とも。
同社によると、ストレッチフィルム(500mm×300M・1本700円)を1100×1100(mm)サイズのパレットに積んだ荷物に3周巻きで1日1回梱包した場合と比較すると、ケースロックは約1年で導入費用を回収できるという。「パレット輸送のコスト削減をお考え中のお客様は、お早めにケースロックへの切り替えの検討を」と呼びかけている。
なお、金属パーツは全て取り外せる設計で、各部クリーニングも可能。「ごみもコストも削減できるエコノミーでエコロジーな製品」とアピールする。
ベルト幅は450mmと700mmの2タイプ展開。同社では現在、サンプル品の無料貸出サービスを実施している。同社担当者は、「うちのパレット荷姿でも使用できるか不安、どのくらいの固縛力なのか事前に確認したいといったお客様は、ぜひ一度サンプルでお試しを」と呼び掛けている。
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